米大統領「かつての敵国、同盟国に」 真珠湾攻撃80年で
【ワシントン=坂口幸裕】バイデン米大統領は3日、旧日本軍に奇襲を受けた真珠湾攻撃から80年を迎える7日を前に声明を出した。日本を念頭に「かつての敵国を同盟国に変えた国際システムの基礎を築いた偉大なる世代に感謝する」と記した。
攻撃で死傷した米国人について「犠牲になった愛国者に敬意を表し、わが国を守ったすべての人々を追悼する」と強調した。「平和と和解を実現して世界によりよい未来をもたらすと再確認する。80年前に全力を尽くしたすべての人々に永遠の恩義を感じる」と訴えた。
声明では「1941年12月7日、日本海軍はハワイの真珠湾などで米軍を攻撃し、2403人の兵士と民間人の命を奪い、米国は第2次世界大戦への参戦を宣言した」と振り返った。「この日は80年たった今でも悪名高い日になっている」と指摘した。
真珠湾攻撃から75年となった2016年12月には当時の安倍晋三首相とオバマ米大統領が日米開戦の地となった米ハワイの真珠湾を訪れた。犠牲者を慰霊するアリゾナ記念館にともに足を運び、現在の強固な同盟関係を築いた日米の「和解」を演出した。
16年5月にオバマ氏が現職米大統領として初めて広島を訪れたことが安倍氏の真珠湾訪問につながった。