/

イスラム国指導者、シリアで自爆死 米軍が急襲作戦

(更新)
think!多様な観点からニュースを考える

【ワシントン=中村亮】バイデン米大統領は3日、ホワイトハウスで演説し、米軍がシリア北西部で対テロ作戦を実施し、過激派組織「イスラム国」(IS)のアブイブラヒム・ハシミ指導者が自爆死したと発表した。テロ対策をめぐり批判にさらされるバイデン政権にとって大きな成果となる。

バイデン氏は演説で「昨晩の作戦は世界中のテロリストに対し、我々はあなたたちを追い詰めて見つけ出すという強いメッセージを送った」と強調した。「私はこの国を守るために断固とした行動をとる」と語り、テロ対策の強化を訴えた。

急襲作戦は米軍の特殊作戦部隊が担い、現地時間の3日未明ごろに実施したとみられる。バイデン政権高官は3日、記者団に対し、バイデン氏はハリス副大統領とともにホワイトハウス地下のシチュエーションルーム(作戦司令室)で作戦の様子を見守っていたと説明した。

米軍が複数のヘリコプターで現場に着いて作戦を決行すると、ハシミ指導者は家族とともに自爆したという。

複数の米メディアによると、急襲作戦の現場では女性や子どもなど13人が死亡したとみられる。政権高官は「現場での全ての死傷者はISのテロリストによる行動が原因だ」と説明し、米軍の攻撃によるものではないと主張した。

米軍は原則としてシリア北東部で活動しており、北西部で対テロ作戦を実施することは珍しい。無人機などによる空爆ではなく、特殊部隊を現地に派遣する作戦は死傷者を出すリスクが高く、作戦の標的が重要人物の場合に限って実行するケースが多い。

トランプ前政権も2019年10月、米軍の特殊作戦部隊をシリア北西部に送って、当時のIS指導者アブバクル・バグダディ容疑者を自爆に追い込んでいた。

IS指導者の自爆死はバイデン政権にとってテロ対策の成果となる。バイデン政権は21年8月、米軍のアフガニスタン撤収を強行し、イスラム主義組織タリバンの復権を許した。アフガンで国際テロ組織の勢いが増すなどとして、テロ対策をめぐり批判を受けてきた。

ISはシリアやイラクで活動を依然続けており、米軍は現地の治安部隊とともに掃討作戦を実施してきた。アフガンでも関連組織が活動し、米軍撤収の間際には自爆テロによって米兵13人が犠牲になった。勢力は小さくなったが、いまも米欧を敵視して復活の機会を探っている。

※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。

  • この投稿は現在非表示に設定されています

    (更新)
    (0/300)
(0/300)
投稿内容をご確認ください
投稿チェック項目誤字脱字がないかご確認ください
投稿チェック項目トラブル防止のため、記事で紹介している企業や人物と個人的つながりや利害関係がある場合はその旨をお書き添えください
投稿チェック項目URLを投稿文中に入力する場合は、URLの末尾にスペースか改行を入れてください
詳細は日経のコメントガイドラインをご参照ください

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

バイデン政権

アメリカの「バイデン政権」に関する最新ニュースを紹介します。その他、日米関係や米中対立、安全保障問題なども詳しく伝えます。

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン