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Intel、米で3800億円投資 CEO「不足解消に2~3年」

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ニューメキシコ州リオランチョにあるインテルの工場

【シリコンバレー=佐藤浩実】米インテルは3日、35億ドル(約3800億円)を投じて米南西部ニューメキシコ州の製造拠点を増強すると発表した。半導体を積み重ねて処理能力を高める新技術に投資する。一方、パット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は米テレビで半導体不足を完全に解消するには「2~3年かかる」との見通しを示した。

同州中部リオランチョで開いた記者会見で、インテルの幹部が「3次元パッケージング」と呼ぶ技術への投資を説明した。CPU(中央演算処理装置)やメモリーなどを垂直方向に重ねて配線を減らす技術で、処理能力を高めたり、消費電力を抑えたりできるのが特徴だ。設備増強に伴い、今後3年で700人を追加採用する。

インテルは3月下旬に、南部アリゾナ州の拠点に200億ドルを投じて新工場2棟を建設すると表明した。これらの工場はウエハーに電子回路を形成する「前工程」を担うが、半導体を電子機器などに組み込む製品に仕上げるにはパッケージングなどの「後工程」も欠かせない。米国内で半導体生産を強化する機運が高まるなか、後工程でも大型投資に乗り出す。

ニューメキシコでの大型投資は、半導体産業の支援を掲げるバイデン政権に歩み寄るうえでも意味を持つ。ヒスパニック系住民が5割近くを占める同州は南部にありつつも、両隣のテキサスやアリゾナとは異なる民主党の地盤だからだ。核研究で知られる国立機関などが立地する一方で、IT(情報技術)企業による雇用は限定的だった。

設備投資の発表会見には民主党選出のニューメキシコ州知事(左)も参加した

記者会見には民主党のミシェル・ルーハン・グリシャム知事が同席し「この拠点の雇用数は40%増える」と強調した。このほか増強に伴う建設需要で1000人規模の一時雇用が生まれ、関連産業への波及効果も期待するという。

ニューメキシコでの発表に先立ち、ゲルシンガーCEOは2日に出演した米人気番組「60ミニッツ」で新規投資をほのめかしていた。同氏は半導体需給について「あらゆる産業で急増する需要に追いつくまで2~3年かかると思う」と指摘した。特に不足が深刻な自動車向けの半導体について、既存設備を改造して供給する考えだ。

米南部では前工程を中心にアジア勢も生産増強を計画している。韓国サムスン電子がテキサスで工場の拡張を検討しており、台湾積体電路製造(TSMC)はアリゾナに拠点を新設する方針を掲げている。

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