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映画「ドライブ・マイ・カー」 アカデミー賞4部門候補

濱口監督、作品賞ノミネートは日本映画初

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【シリコンバレー=佐藤浩実】米映画芸術科学アカデミーは8日、第94回アカデミー賞の候補を発表した。濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」が日本映画として初めて、最も注目を集める作品賞の候補に入った。スティーブン・スピルバーグ監督の「ウエスト・サイド・ストーリー」などと10作品で競う。監督賞も含め4部門でノミネートされた。

「ドライブ・マイ・カー」は、妻を亡くした俳優・演出家の主人公(西島秀俊さん)が広島県の演劇祭に招かれ、専属ドライバーとなる寡黙な女性(三浦透子さん)との出会いなどを通じて自身を見つめる物語だ。村上春樹さんの短編小説が原作で、多言語演劇といった原作にない題材も取り入れて映画化した。上映時間は2時間59分に及ぶ。

作品賞での候補入りは日本映画として初の快挙となる。監督賞へのノミネートは36年ぶりで、「砂の女」の勅使河原宏監督(第38回)、「乱」の黒澤明監督(第58回)に続き3人目だ。濱口監督は、スピルバーグ監督や「パワー・オブ・ザ・ドッグ」のジェーン・カンピオン監督らとともに候補者リストに名を連ねた。

日本映画として初めての脚色賞と、是枝裕和監督の「万引き家族」(第91回)以来3年ぶりとなる国際長編映画賞(旧・外国語映画賞)の候補にも選ばれた。「ドライブ・マイ・カー」で主役を演じた西島さんは「世界の分断から人々がつながりを取り戻す希望の道しるべが、この美しい魂の再生の物語には示されている」とコメントした。

米アカデミー賞はノミネート自体が栄誉とされ、主要賞を含む4部門での候補入りは濱口監督と「ドライブ・マイ・カー」への映画界の評価の高さを表す。日本映画が複数部門で候補となるのは「乱」以来で、ロサンゼルス・タイムズなど「驚き」と伝える米メディアも目立った。ニューヨーク・タイムズは「米国外の会員を増やして『白人男性クラブ』からの脱皮をはかってきたアカデミーの進化を示す」と指摘した。

他の作品では、米ネットフリックスが配信する西部劇「パワー・オブ・ザ・ドッグ」が全23部門のうち最多となる12部門でノミネートを獲得した。SF小説を映画化した「DUNE /デューン 砂の惑星」が10部門の候補となり、7部門にノミネートされた「ベルファスト」と「ウエスト・サイド・ストーリー」が続いた。

映画関係者で構成するアカデミーの会員が3月に投票を行い、最終的な受賞作品を決める。各賞の発表・授賞式は現地時間3月27日。「ドライブ・マイ・カー」はカンヌ国際映画祭で脚本賞に輝き、アカデミー賞の前哨戦とされる米ゴールデン・グローブ賞では日本映画として62年ぶりの非英語映画賞を手にしている。

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