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米共和党、「トランプ隠し」躍起 6日に上院決選投票

(更新)

【ワシントン=坂口幸裕】米南部ジョージア州で連邦議会上院選の決選投票が6日に投開票を迎える。トランプ前大統領が推す共和党の新人が民主党の現職に再び挑む。11月の中間選挙で激戦州の支援候補が相次ぎ敗れた同氏は決選投票で応援演説に入るのを見送り、候補者も距離をとる。2024年の次期大統領選出馬をめざすトランプ氏の苦境は明らかだ。

ジョージアの上院選は中間選挙に立候補した3人とも過半数を得られず、州法に基づき上位2人による決選投票に持ち込まれた。AP通信によると、民主のラファエル・ウォーノック氏の得票率(開票率99%)は49.4%、共和のハーシェル・ウォーカー氏は48.5%。決選投票では多くの票を獲得した候補が当選者になる。

注目を集めたのはジョージア州知事選で再選した共和のブライアン・ケンプ氏の動向だ。

「ウォーカーを当選させよう」「ウォーノックをやめさせる時だ」――。ウォーカー氏は12月に入り、ケンプ氏が演説したり応援のコメントを寄せたりする映像をツイートした。2人が抱き合う場面もある。一方、推薦を受けるトランプ氏への言及や関連動画はない。

上院選と同じジョージア州全体が選挙区になる同州知事選でケンプ氏が211万票ほど獲得し、民主候補を退けた。一方、上院選でトランプ氏が支持したウォーカー氏は約191万票にとどまった。

ケンプ氏と20万票の差がついた理由として、選挙戦で中絶反対を唱えながら過去に交際した女性に中絶費用を負担した疑惑が報じられるなどウォーカー氏の資質とともに、トランプ氏との距離も挙げられた。

ケンプ氏は20年大統領選で同州で敗れたトランプ氏から結果を覆すよう要求されたが、突っぱねた。報復としてトランプ氏が共和予備選に擁立した刺客候補を破って本選に進んだ経緯がある。

ケンプ氏が決選投票になってウォーカー氏の支援に回ったのはトランプ氏の神通力に陰りがみえた中間選挙の結果を受け、共和の穏健派が主導権を握ろうとする党内抗争の側面がにじむ。

米CNNが11月25~29日に実施した世論調査によると、ウォーノック氏の支持率は52%、ウォーカー氏は48%。無党派層に限ると、61%がウォーノック氏を支持し、ウォーカー氏に25ポイントの差をつける。選挙戦の終盤にどこまで無党派を取り込めるかが勝敗を左右する。

同調査でトランプ氏を支持する有権者は39%、不支持が54%だった。同氏が決選投票で応援に入る予定はなく、表だった活動を控えている。

対する民主はトランプ氏とウォーカー氏がいまだ一体だと印象づける戦略をとる。トランプ氏がウォーカー氏を支持する場面や「ドナルド・トランプを止めろ、ハーシェル・ウォーカーを止めろ」と訴える映像を流す。

上院は非改選議席を含め民主が50議席、共和が49議席を確保。決選投票で共和が勝利しても現在の上院の構成と同じ50対50で、ハリス副大統領が1票を持つ民主の多数派維持はすでに固まった。

それでも議会運営を円滑にするには1議席の上積みは重要だ。現在17ある常任委員会の構成は議席数に比例して与野党に配分する慣例があるからだ。同数だと民主が委員会を通過させるために過半数を得るには原則野党の協力が必要になる。

バイデン氏は2日、民主のジョー・マンチン、クリステン・シネマ両上院議員による造反で看板政策を決められない事態に直面した苦い経験に言及し、1議席を増やす重要性を訴えた。「異なる見解を持ち、我々の大半と違う有権者を代表している」と述べた。

1日には人気が根強い民主のオバマ元大統領が応援に駆けつけ「あなたたちがこの国の方向性を決める力を持っている」などと語った。

米中間選挙2022

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