/

FTC、英アームの買収阻止へ 米エヌビディアなど提訴 

(更新)

【ラスベガス=白石武志】米連邦取引委員会(FTC)は2日、米半導体大手エヌビディアによる英半導体設計アームの買収計画をめぐり、反トラスト法(独占禁止法)に基づき差し止めを求める訴訟を起こした。両社の統合は「競合する次世代技術を阻害する」などと主張した。アームを傘下に持つソフトバンクグループ(SBG)の戦略にも打撃となる。

FTCは訴状で、幅広い半導体メーカーに設計技術を供与するアームについて「半導体業界のスイスと呼ばれる」と指摘。エヌビディアの競合もアームの技術に依存しており、買収を認めれば「技術支配力を利用して競合他社を弱体化させる能力と動機を与える」と主張した。

競争が阻害されることで最終的には品質の低下や価格の上昇を招き、アームの技術を使った製品の恩恵を受けている「数百万人の米国人に損害を与えることになる」と指摘した。乗用車向けの運転支援システムや、クラウドサービスを支えるデータセンター向けCPU(中央演算処理装置)の競争などで悪影響を懸念しているという。

エヌビディアなどは2020年9月にSBGからアームを最大400億ドル(約4兆5000億円)で買収すると発表した。アームが保有する半導体の設計技術を手に入れ、人工知能(AI)の計算に使う省電力の半導体で競争力を高める狙いだった。業界では発表当初から「アームの中立性が失われる」との懸念が出ており、米クアルコムなどが反対していた。

提訴の是非を判断する採決に参加した4人のFTC委員は全員が買収阻止に賛成した。提訴に踏み切るまでの調査にあたっては、欧州連合(EU)や英国、日本、韓国の競争当局と緊密に連携したという。FTCは、訴訟は22年8月に始まるとしている。

エヌビディアは同日、「FTCの手続きが次の段階に進むにあたって、我々はこの(買収)取引が業界に利益をもたらし、競争を促進するものであることを示す努力を続ける」と述べた。同社の株価は前日比2.2%高で引けた。アーム側はコメントを避けた。

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン