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NYダウ2カ月ぶり最高値、3万4786ドル 雇用増を好感 

(更新)

【ニューヨーク=大島有美子】2日の米株式市場でダウ工業株30種平均は約2カ月ぶりに最高値を更新した。ダウ平均は4日続伸し、前日比152ドル82セント(0.4%)高い3万4786ドル35セントで取引を終えた。5月7日につけた過去最高値(3万4777ドル)を上回った。6月の雇用統計で非農業部門の就業者数が85万人増と市場予想を上回り、経済再開が順調に進むとの期待が強まった。

新型コロナウイルス下に入って急落したダウ平均は2020年3月下旬に1万8591ドルまで下げたが、そこから87%上昇した。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数と、ハイテク株の比率の高いナスダック総合株価指数もそろって最高値を更新した。

2日はマイクロソフト(2.2%高)やアップル(2.0%高)などのハイテク株のほか、雇用改善から個人消費押し上げへの期待が強まり、ウォルマート(0.6%高)やコストコ・ホールセール(1.1%高)など小売株も買われた。

長期金利の指標となる米10年物国債利回りは1.4%台前半に低下(価格は上昇)した。金利低下に伴う収益圧迫懸念が強まり、JPモルガン・チェースなどの金融株は2日は売られた。

6月の就業者数の増加幅は5月(58万3000人)より拡大した。特に宿泊・飲食業は約27万人増えた。需要増に人手が追いつかない需要と供給のミスマッチが経済の重荷となるとの市場の懸念はひとまず和らいでいる。

米連邦準備理事会(FRB)は今後の金融政策運営にあたって雇用を重視する考えを強調している。雇用改善によってFRBによる量的緩和の縮小に向けた議論が進む可能性があり、過去には強い雇用指標が逆に株式市場の重荷となることもあった。

6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では参加者の利上げ時期の想定が23年中と従来より前倒しされ、パウエルFRB議長が議会証言で雇用回復に対する自信を示していた。堅調な雇用情勢が続けば「FRBが資産購入を早期に縮小し、早ければ22年にも最初の利上げを見通す当局者の声が強まる可能性がある」(英キャピタル・エコノミクスのアンドリュー・ハンター氏)との指摘が上がる。FOMC以降に市場の備えができていたことから、市場予想を上回った雇用統計が好感された面もある。

昨年末比で上昇率が高かったダウ平均の構成銘柄上位には金融がつけた。ゴールドマン・サックスやアメリカン・エキスプレスは約4割上昇。コロナ禍の逆風が強かった石油のシェブロン(26%)や、建機のキャタピラー(20%)なども買われている。

マイクロソフトは25%上昇した。長期金利の上昇一服で、PER(株価収益率)が相対的に高いIT(情報技術)株にも資金が流入し、ナスダック指数は連日で最高値を更新した。マイクロソフトの時価総額は24日に初めて2兆ドルを突破したほか、フェイスブックや半導体のエヌビディアも上場来高値を更新した。

米主要500社のPERは21倍台とITバブルに沸いた00年以来の高水準で推移している。20年は米政府の経済対策と金融緩和が高PER銘柄の株価を押し上げた。経済再開で米企業の1~3月期は1株利益が急回復したが、人件費などのコスト増もあり今後は伸びの鈍化が見込まれる。高値警戒感から株価の上値が重くなるとの見方も多い。

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