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ロシア債務、3月中旬期限「不履行の恐れ」 米銀分析

(更新)

【ニューヨーク=大島有美子】米JPモルガンは2日、米欧日によるロシアへの金融制裁で、ロシアがドル建てなどの国債で債務不履行(デフォルト)に陥る可能性が「大幅に高まった」との分析を顧客向けメモで示した。ロシア中央銀行に対するドル取引禁止などの制裁が、利息や元本を支払う際の「高いハードルになっている」と指摘。3月中旬から断続的に続く支払期限近辺で金融市場の混乱を招く可能性がある。

JPモルガンがロシア政府による国債や政府機関債など「ソブリン債」について支払いの条項などを整理した。グローバルに流通するドルやユーロなど「ハードカレンシー」(国際通貨)建ての国債で債務不履行の懸念が著しく高まっているという。

最初の支払期限は3月16日となる。猶予期間は30日だ。JPモルガンによると、3月だけで利払いと元本で合計約7億ドル(約810億円)の支払いを控える。分析チームは「『支払い不能』に最も注目すべきだろう」とみる。

ロシアのソブリン債の場合、支払いは債券保有者への口座に利息や元本が実際に振り込まれる状況を指す。分析では、米欧日が科した金融制裁によって「支払いに必要なネットワークが制限されている」と指摘した。現時点の制裁では既に発行済みの債券の流通が制限されることはないが「一部の債券で決済の問題が発生している」とも述べた。

金融市場ではロシア国債の債務不履行のリスクを示すクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)が活発に取引されており、保証料率が急騰している。CDSの契約が発動されるのは「ハードカレンシーの国債のみで、現地通貨建てや現地通貨での代替決済ができる国債も対象外とみられる」との見方を示した。CDSはリーマン危機時などで金融市場の混乱が増幅する一因となったため、一部では警戒が広がっている。

ロシア国内に支払いの蓄えはあるとされているが、相次ぐ資産凍結などで今後支払い能力に影響する可能性がある。ロシア当局による今後の発表が焦点だ。市場では「当局に支払い意欲はあっても、実際にできるかどうかは別問題だ」との指摘もある。

米メディアは2日、ロシア中銀が、ルーブル建てのソブリン債を保有する外国人投資家に対し、銀行などによる利払いを停止する措置をとったと伝えた。外貨の確保策の一環とみられる。金融関係者からは「事実上の債務不履行となる」との指摘も出ている。

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