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米失業保険、受給者52年ぶり低水準 人員削減も一服

(更新)

【ワシントン=長沼亜紀】米労働省が2日発表した失業保険統計(季節調整済み)によると、5月22~28日の週間の新規失業保険申請件数は20万件で、前週の改定値から1万1000件減った。総受給者数も約130万と約52年ぶりの低水準になった。労働市場の逼迫が続いており、民間調査による5月の非農業部門の雇用者数(政府部門を除く)は12万8000人増と雇用拡大ペースの減速が鮮明になっている。

新規の失業保険申請件数は2週連続の減少で、ダウ・ジョーンズまとめの市場予測(21万件程度)を下回った。総受給者数は5月15~21日の週は130万9000人で、前週の改定値から3万4000人減少した。2週ぶりの減少で1969年12月以来約52年半ぶりの低水準となった。

申請件数と受給者数は歴史的な低水準で推移しており、解雇が少なく労働市場の逼迫が依然続いていることを示唆している。米民間雇用調査会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスが2日まとめた米企業・政府機関による5月の人員削減計画も、2万712人で前月比14.7%減少した。

労働省が1日発表した4月の雇用動態調査によると、求人件数(1140万件)と自発的離職者(442万4000人)は前月から減少したものの、高水準で推移している。同調査でも労働市場の需給ギャップは引き続き大きく、解消に時間がかかることを示している。

ただ業種によっては、企業の労働需要に変化が現れ始めている。チャレンジャー社は、5月の人員削減計画の総数は減ったものの、テクノロジーやフィンテック、建設分野の削減計画は急増したと指摘。これらの企業が「利用者の減少やインフレ、金利上昇を受け、コスト削減と資本積み増しのためにリストラを始めている」と分析した。

5月の米雇用12.8万人増、伸び大幅に鈍化 民間調査


【ワシントン=長沼亜紀】米民間雇用サービス会社ADPが2日発表した5月の全米雇用リポートによると、非農業部門の雇用者数(政府部門を除く)は12万8000人増にとどまった。下方修正された前月の20万2000人から伸びは大きく鈍化し、ダウ・ジョーンズまとめの市場予測(29万9000人程度)も大幅に下回った。

増加幅の縮小は3カ月連続で、雇用拡大ペースの減速が鮮明になった。業種別ではレジャー・ホスピタリティー分野が1万7000人増で、増加幅が前月から3万人縮小した。専門・ビジネスサービスは2万3000人増で、増加幅が1万8000人小さくなった。製造業は2万2000人増で、伸びは前月とほぼ変わらなかった。
事業所規模別では大企業が12万2000人雇用を増やした半面、小規模事業所は9万1000人減らした。賃上げや柔軟な勤務時間など労働者が望む待遇を提供するのが難しい小規模事業所の苦戦が続いた。

経済調査会社キャピタル・エコノミックスのエコノミストは、失業率が4%を下回っている状況で、労働供給が急増しない限り大幅な雇用拡大は持続不可能だとして、雇用増の減速は当然だと指摘した。

労働省が3日発表する5月の雇用統計で、市場は非農業部門の雇用者数が32万8000人程度増加すると予測している。

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