バイデン米政権、経済会議トップの退任発表

【ワシントン=高見浩輔】バイデン米大統領は2日、国家経済会議(NEC)のディース委員長が退任すると明らかにした。後任は明らかにされていないが、複数の米紙が米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード副議長が最有力だと伝えている。次期委員長は政府債務の法定上限引き上げを巡る調整などが課題となる。
バイデン氏は声明で、新型コロナウイルス対応の米国救済計画法やインフラ投資法、気候変動対策を盛り込んだ歳出・歳入法の成立にディース氏の力が不可欠だったと説明。「歴史的な経済回復を着実で安定した成長へと移行させるために尽力した」と称賛した。
バイデン氏は今後2年間を見据えて布陣固めを進めている。1月27日にはクレイン大統領首席補佐官が退任し、ホワイトハウスで新型コロナウイルス対策調整官を務めたザイエンツ氏を後任にすると発表した。
ブレイナード氏は14年からFRB理事を務めており、22年5月に4年間の任期で副議長に就任したばかり。米ニュースサイトのアクシオスはブレイナード氏がNEC委員長になった場合、2024年の米大統領選でバイデン氏が再選すればパウエルFRB議長の後任候補になるとの観測を伝えた。

2024年に実施されるアメリカ大統領選挙に向け、現職のバイデン大統領やトランプ氏などの候補者、各政党がどのような動きをしているかについてのニュースを一覧できます。データや分析に基づいて米国の政治、経済、社会などに走る分断の実相に迫りつつ、大統領選の行方を追いかけます。