ブラジル大統領選、投票開始 左派ルラ氏が優位

【サンパウロ=宮本英威】ブラジルで2日、大統領選挙の投票が始まった。現職で再選を目指す右派ボルソナロ大統領(67)に対して、左派のルラ元大統領(76)が優位に戦いを進めている。この日の投票で当選を決めるには有効票の過半数の獲得が必要になる。
投票は首都ブラジリアの時間で、午前8時~午後5時(日本時間2日午後8時~3日午前5時)まで行われる。即日開票で、日本時間3日午前には大勢が判明する見通しだ。
調査会社ダタフォリャが9月30日~10月1日に実施した世論調査でルラ氏の支持率は48%、ボルソナロ氏は34%となった。1万2800人を対象に実施し、支持率は前回調査(9月27~29日)と同じ結果だった。
大統領選には11人が立候補している。世論調査では3位以下の候補者の支持率は1割に届いておらず、ルラ氏とボルソナロ氏による一騎打ちの様相が強い。
2003年から2期8年大統領を務めたルラ氏は社会保障政策の実績から低所得者層に人気がある。ボルソナロ氏は奔放な発言や新型コロナウイルス対策への批判があり、支持が伸び悩んでいる。劣勢の同氏は電子投票の信頼性に繰り返し疑問を投げかけており、開票結果を受けて混乱が生じる可能性もある。
有権者数は約1億5600万人。2日の投票で有効票の過半数を得る候補者がいない場合は、上位2人の候補者が同30日の決選投票に進む。次期大統領は23年1月1日に就任する。任期は4年。