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SNS、ロシア政府系メディア排除拡大 YouTubeは欧州で

(更新)

【シリコンバレー=奥平和行】IT(情報技術)大手がSNS(交流サイト)などからロシアの政府系メディアを締め出す動きを広げている。米グーグルは1日、欧州で政府系メディアによる動画共有サービス、ユーチューブの利用を制限した。ロシア軍がウクライナへの侵攻を続けるなか、政府系メディアのプロパガンダへの批判が高まっていた。

グーグルで渉外などを担当するケント・ウオーカー社長はブログを通じて対応を説明した。政府系メディア「ロシア・トゥデイ(RT)」「スプートニク」が欧州でチャンネルと呼ぶユーチューブの機能を使うことを禁じ、動画に広告を挿入して収益化することや、広告を利用して情報を拡散させることを封じた。

ロシアをめぐっては政府系メディアがSNSなどを利用して偽情報を拡散させ、社会の不安を高める懸念が広がっている。欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は2月27日、政府系メディアを規制する方針を表明した。エストニアなど4カ国の首相も同日、グーグルなどに書簡を送って対応を求めている。

動画アプリ「TikTok(ティックトック)」の運営会社は1日、欧州でRTなどによるサービス利用を禁止したと明らかにした。フェイスブックなどを運営する米メタも2月28日、欧州で政府系メディアへのアクセスを制限する方針を説明。米マイクロソフトは同日、欧州当局の意向を受けてMSNなどのサービスで政府系メディアのコンテンツを非表示にした。

ロシアの政府系メディアは国内でも偽情報を流し、ウクライナ侵攻を正当化するといった懸念が浮上している。IT各社は当初、ウクライナ政府などの要請に応える形でロシア国内で政府系メディアを規制した。一方、ロシア当局は規制が違法と主張し、通信速度を抑えて各社のサービスを使いづらくするといった対抗措置を講じてきた。

各社は「知る権利」などとのバランスを考慮し、投稿への規制には慎重だった経緯がある。ただ、プロパガンダへの批判が高まっており、ロシア国内に続いてウクライナと近く危機感を募らせている欧州にも規制を広げた格好だ。ただ、より厳しい規制を世界各地で求める声も根強い。

こうした流れを受けて米ツイッターは2月28日、世界各地で政府系メディアの投稿が広がることを抑制すると表明した。さらに政府系メディアの記事などを共有しようとすると「ロシア政府系メディアに関連するツイートです」といった警告表示を加えるという。メタも3月1日、同様の対策を講じる方針を説明している。

一方、アプリでは米アップルが1日までに、ロシアを除く全世界でロシア政府系メディアのアプリを配信サービスから排除し、新規ダウンロードや更新をできなくした。マイクロソフトもパソコン向けのアプリ配信サービスからRTのアプリを削除した。

ただアプリを巡ってはウクライナのデジタル転換相を兼務するフョードロフ副首相がアップル、グーグル両社にロシアでアプリストアを全面停止する「制裁」を要請している。各社はこうした圧力を受けてロシアに対する「サイバー包囲網」を拡大してきた経緯があり、さらなる対応を迫られる可能性がある。

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