ブラジル中銀、政策金利を13.75%で据え置き 4会合連続

【サンパウロ=宮本英威】ブラジル中央銀行は1日開いた金融政策決定会合で、政策金利を13.75%で据え置くと決めた。据え置きは4会合連続。9人の委員が全員一致で決めた。物価上昇率は鈍化傾向だが、依然として中銀目標の上限を上回って推移していることを反映した。
1月半ばの消費者物価指数は前年同期比で5.87%上昇した。2022年12月半ば(5.9%)とほぼ同水準だった。23年の中銀目標の上限(4.75%)を上回る状況が続いている。
中銀は1日に公表した声明でも「インフレ鈍化が期待通りでない場合、金融引き締めの再開はちゅうちょしない」との表現を残した。
中銀が民間エコノミストの予測をまとめて1月30日に公表した「FOCUS」では、23年末の政策金利は12.5%と見込まれている。インフレ率は23年に5.74%、24年は3.9%との見通しだ。
中銀は21年3月から22年8月まで12会合連続で利上げに動いてきた。金融市場では23年内に利下げが始まるとの見方が多い。ただインフレ率の低下が遅れており、同年内の合計の利下げ幅の縮小を見込む声が増えている。