米仮想通貨交換コインベース、14日にナスダック上場

【ニューヨーク=宮本岳則】米暗号資産(仮想通貨)交換会社大手のコインベース・グローバルは1日、上場日を14日に決めたと発表した。新規公開時に資金調達は実施せず、「ダイレクトリスティング(直接上場)」と呼ばれる手法をとる。個人投資家の関心も高く、初日の取引に注目が集まる。
上場先は米ナスダック市場で、ティッカーシンボルは「COIN(コイン)」とした。上場時に公募・売り出しによる資金調達はしない。ダイレクトリスティングでは取引開始日に既存株主が直接、市場で株式を売却する。データ解析を手掛ける米パランティア・テクノロジーズなど一部のハイテク企業が上場時に採用した。
米商品先物取引委員会(CFTC)は3月中旬、コインベースが過去に仮想通貨の売買高水増しや不正確な報告をしていたとして、罰金650万ドル(約7億円)の支払いを命じた。ブルームバーグ通信は当時、3月予定の上場が、4月に延期になったと報じていた。当局の決定が上場時期に影響した可能性がある。
コインベースは米証券取引委員会(SEC)への提出書類で未公開株市場での取引価格を公表した。同社の未公開株は2021年1月から3月15日までの間、1株あたり平均343.58ドルで売買された。直近の発行済み株式数で計算すると、想定される時価総額は約680億ドル(約7兆円)となる。
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