インテルCEO、基本給25%減額 業績悪化で管理職も減給
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【シリコンバレー=佐藤浩実】米インテルは1日、パット・ゲルシンガー最高経営責任者(CEO)の基本給を25%減らすと明らかにした。米ブルームバーグ通信などが報じ、広報担当者が認めた。パソコン需要の低迷で事業環境が悪化するなか、報酬減額によるコスト削減を進める。
具体的な金額は明らかにしていない。ほかの経営陣や管理職の基本給も5〜15%減らすという。広報担当者は日本経済新聞に対して「2023年の従業員報酬を調整した」と認め、「経営層により大きな影響を与えるように設計している」と述べた。一人ひとりの報酬を減らすことで、人員削減の規模を抑える狙いもあるとみられる。
インテルが1月下旬に発表した22年10〜12月期決算は、売上高が前年同期比32%減の140億ドル(約1兆8000億円)だった。新型コロナウイルス禍で買い替えが進んだ反動でパソコン向けの半導体販売が振るわず、データセンター向けの競争でも苦戦している。1〜3月期の売上高は前年同期と比べて約4割減る見通しだ。
広報担当者は「マクロ経済の逆風を乗り越えるため、全社的なコスト削減に取り組んでいる」と述べた。組織再編や投資の絞り込みも進め、23年にコストを30億ドル減らす目標を掲げている。