テキサスの電力小売業者が破綻 大規模停電で支払い不能

【ニューヨーク=中山修志】米南部のテキサス州で最大の電力小売業者ブラゾス・エレクトリックは1日、連邦破産法11条(民事再生法に相当)を申請し、経営破綻した。2月半ばの記録的な寒波で電力料金が急騰し、配送電事業者への担保金の支払いができなくなった。
米メディアによると、ブラゾスはテキサス州で66万人以上の顧客をもつ最大の電力小売業者。寒波による発電所の停止で電力卸売価格が通常の数百倍の1メガワット時あたり9000ドル(約96万円)に一時、跳ね上がった。そのため、送配電網を管理するテキサス州電気信頼性評議会(ERCOT)への担保金の支払いが18億ドルに膨らんだ。
ERCOTは2月末、電力小売業者に対する21億ドルの請求が未払いだと明かし、支払い不能に陥る事業者が増える可能性を指摘した。同州の司法長官は大規模停電の経緯や電力料金の設定について調査すると表明。北部のデントン市はERCOTに対し、小売業者に未払い料金を請求しないよう求めている。
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