NYタイムズ、英単語当てゲーム「Wordle」を買収
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【シリコンバレー=佐藤浩実】米新聞大手ニューヨーク・タイムズは31日、英語圏で大流行している単語当てゲーム「Wordle(ワードル)」を買収したと発表した。SNS(交流サイト)を通じて広がった同ゲームの人気を購読者の拡大に生かすとみられる。取得額は公表していないが「数百万ドル(数億円)」という。
ワードルは5文字の英単語を当てる、無料のオンラインゲームだ。文字と位置の両方が正確ならば緑、文字は含むが位置が異なる場合は黄色にタイルの色が変わる。単語は毎日変わり、プレーヤーは1日6回までの挑戦で正しい単語を推測する。
同ゲームは米国に住むエンジニアが恋人へのプレゼントとして開発し、2021年10月にオンライン公開した。21年11月初めのプレーヤー数は90人だったが、その後2カ月ほどで30万人に到達。答えを伏せたまま挑戦の過程と結果をSNSなどで報告できる仕組みが受け、直近では毎日数百万人が遊んでいるという。
ニューヨーク・タイムズはクロスワードパズルなどのサブスクリプション(継続課金)サービスを提供しており、相乗効果を狙うとみられる。クロスワード担当の幹部は声明で「(ワードルは)プレーに時間がかからず、注意力を保ちにくくなっている時代にぴったりだ」と述べた。今後もゲームの仕様は変えず、新規・既存プレーヤーの両方に無料で提供を続けるとしている。