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米就業者3月43.1万人増 失業率は3.6%に低下

(更新)

【ワシントン=高見浩輔】米労働省が1日発表した3月の雇用統計によると、非農業部門の就業者数は前月から43万1000人増えた。増加幅は前月の75万人から縮小した。失業率は前月の3.8%から低下し、3.6%となった。賃金上昇がインフレの加速を招けば、ウクライナ危機下でも米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを速める可能性がある。

失業率は新型コロナウイルス禍が実体経済に影響を及ぼす前の2020年2月の時点で3.5%と、約50年ぶりの低水準だった。同年4月には14.7%まで跳ね上がったが、再び戻りつつある。働きたい人がほぼ全員仕事に就くことができる「完全雇用」に達しつつある。

2月の就業者は67万8000人増としていた速報値から上方修正された。3月の増加幅はほぼ市場予想通りだった。雇用増の大半をサービス業が占める構図は変わっていない。

米給与調査サイトのペイスケールによると、人手不足が目立つのはデータ処理のできるエンジニアやSNS(交流サイト)関連のマネジャーらだ。コロナ禍を経たデジタル化の加速を受け、特に産業構造の変化に対応する業種で人材の逼迫が激しくなっている。

「ボトムアップ・ミドルアウト(低所得層と中間層の底上げ)を目指した経済政策の成果だ」。米バイデン大統領は3月、失業保険の新規申請が1969年以降で最低となったことで声明を発表した。失業率の改善はヒスパニックやラテン系で特に顕著だ。格差是正を掲げる政権にとって追い風となる。

FRBのパウエル議長の見方はやや異なる。「不健全なまでに非常に逼迫している」。利上げに踏み切った3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見では、足元の労働市場について警戒感を示した。

賃金の上昇は続くが、働き手の戻りは鈍い。労働参加率は62.4%と前月から0.1ポイントの上昇にとどまった。労働力人口は20年4月の1億5636万人まで急減したが、22年3月には1億6440万人に戻し、19年末の水準に並んだ。

過熱が続けば約40年ぶりの水準に達したインフレの制御は困難だ。FOMCの参加者の多くは1月会合の時点でFRBが目標としている「最大雇用」について「既に達したか、それに非常に近い」とみていた。

5月の次回会合で通常の倍となる0.5%の利上げを想定する市場参加者もいる。

ロシアによるウクライナへの侵攻により、世界経済の不確実性は高まっている。危機下での急速な利上げは米国のみならず途上国にも負の影響を及ぼしかねない。

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