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旧Facebook、デジタル通貨事業の責任者が辞任

【シリコンバレー=奥平和行】米メタ(旧フェイスブック)でデジタル通貨事業の責任者を務めるデビッド・マーカス氏は30日、2021年末に辞任すると発表した。旧フェイスブックは19年にデジタル通貨「リブラ(現ディエム)」を発行する構想を発表したが、各国の金融当局などの反対により事業化が難航していた。

同日にマーカス氏がフェイスブックなどを通じて、辞任の意向を示した。「引き続き決済や金融システムを変革する情熱を持っているが、起業家としてのDNAを優先したい」と説明した。同氏は決済などの分野で複数の企業を興した経験を持ち、米ペイパル・ホールディングスを経て14年に当時のフェイスブックに入社していた。

後任にはペイパル出身で、クラウドソーシング大手の米アップワークで最高経営責任者(CEO)を務めたステファン・カスリエル氏が就く。カスリエル氏は20年8月にフェイスブック傘下で送金・資金管理サービスを提供する米ノビ・フィナンシャル(旧カリブラ)に入社し、製品管理などを統括していた。

フェイスブックは19年にリブラの構想を本格化し、当初は複数の通貨のバスケットを裏付けとした世界共通のステーブルコインの発行を目指していた。ただ、各国で金融政策への悪影響を懸念する声が強まったほか、資金洗浄(マネーロンダリング)の対策が不備だといった指摘も相次いだ。

同社はこうした反発を受け、当初は20年前半としていたリブラの提供開始時期を延期し、通貨バスケットではなくドルなどの個別通貨に連動するリブラの発行を優先する方針も決めた。方針転換により21年1月にも発行を始められるとの観測も浮上したが、まだ実現していない。

一方、ノビは10月に試験サービスを始めたものの、米国と中米のグアテマラで一部の利用者に提供する段階にとどまっている。前提としていたディエムの発行が実現せず、米コインベース・グローバルや米パクソスと組んでパクソスの暗号資産(仮想通貨)「USDP」を使って送金できるようにした。当初の計画は大幅に遅れ、サービス内容でも後退を余儀なくされたのが実情だ。

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