NYダウ、もみ合いで始まる FRBの利上げ加速を警戒

【NQNニューヨーク=川上純平】8日の米株式市場でダウ工業株30種平均はもみ合いで始まり、午前9時35分現在は前日比1ドル58セント高の3万2858ドル04セントで推移している。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ加速を警戒して前日に574ドル下落した。自律反発を見込んだ買いが入っている半面、10日発表の米雇用統計など経済指標を見極めたい投資家が多く、上値は重い。
前日のFRBのパウエル議長の米上院での証言を受け、市場では21〜22日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ幅を0.5%に広げるとの観測が強まった。8日朝に雇用サービス会社のADPが発表した全米雇用リポートは、非農業部門雇用者数が前月比24万2000人増と市場予想(20万5000人増)を上回った。労働市場の逼迫が賃金インフレを招くリスクが改めて意識された。
個別では前日に下げのきつかった化学のダウや建機のキャタピラーなど景気敏感株の一角に買いが先行した。半面、通信のベライゾン・コミュニケーションズや小売りのウォルマートが安い。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数はもみ合いで始まった。
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