NYダウ、反発で始まる 債務上限問題の協議進展に期待

【NQNニューヨーク=三輪恭久】26日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反発して始まり、午前9時35分現在は前日比100ドル02セント高の3万2864ドル67セントで推移している。米連邦政府の債務上限を巡る協議が進展することへの期待が支えとなっている。前日まで下げが続いていた後で、主力銘柄の一部には自律反発を期待した買いも入っている。ダウ平均の上げ幅は200ドルを超える場面がある。
米連邦政府の債務上限問題を巡っては、バイデン大統領と野党・共和党のマッカーシー下院議長の協議が続いている。合意には至っていないものの、2年程度の引き上げを軸に妥協を探る案も浮上している。歳出に関する主張の隔たりも埋まりつつあると伝わり、過度に悲観的な見方が和らいでいる。
ダウ平均は前日までの5営業日で770ドルあまり下落していた。3連休を控えて、売りに傾いた持ち高を中立にする動きも出やすい。構成銘柄ではクレジットカードのアメリカン・エキスプレスや顧客情報管理のセールスフォース、航空機のボーイングが上昇している。一方、半導体のインテルやソフトウエアのマイクロソフトが安い。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続伸して始まった。半導体のマーベル・テクノロジーが大幅高。前日夕に発表した2023年2〜4月期決算は売上高と1株利益が市場予想を上回った。年後半に向けて収益が一段と回復するとの見通しも示し、好感した買いが集まっている。同業のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も高い。前日に急伸したエヌビディアはもみ合っている。
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