NYダウ反発で始まる 長期金利低下でハイテク株に買い

【NQNニューヨーク=古江敦子】27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発して始まり、午前10時10分(日本時間28日午前0時10分)現在は前日比580ドル06セント高の3万4748ドル15セントで推移している。米長期金利が低下したのを受け、高PER(株価収益率)のハイテク株に買いが先行している。好決算を発表した銘柄への買いも相場を押し上げている。
米連邦準備理事会(FRB)は26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で3月の利上げ開始を示唆し、利上げ後にバランスシートの縮小に着手する方針を明らかにした。長期金利は前日のFOMC後に1.88%まで上昇(価格は下落)したが、短期的に売られすぎとみた買いが債券に入り、27日朝は1.80%を割り込む場面もあった。
長期金利低下を受けてハイテク株が買われ、顧客情報管理のセールスフォース・ドットコムやソフトウエアのマイクロソフトが上昇。引け後に21年10~12月期決算の発表を控えるスマートフォンのアップルも高い。好決算銘柄も買われ、朝方に発表した10~12月期決算で売上高と1株利益が市場予想を上回った化学のダウは7%近く上げる場面があった。
取引開始前に発表された2021年10~12月期の米実質国内総生産(GDP)速報値が前期比年率6.9%増となり、市場予想(5.5%増)を上回ったのも投資家心理の改善につながったようだ。
一方、朝方発表の決算で1株利益が市場予想を下回った外食のマクドナルドが下落。前日夕に発表した決算で利益見通しが市場予想を下回った半導体のインテルは一時7%強下げた。
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