NYダウ横ばい、3ドル高 金利上昇でハイテク株に売り
(更新)

【NQNニューヨーク=横内理恵】27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小反発し、前日比3ドル36セント(0.0%)高の3万3984ドル93セントで終えた。米長期金利が1.6%台に上昇し、相対的な割高感が意識されるハイテクなど高PER(株価収益率)銘柄が売られた。半面、銀行や資本財など景気敏感株の一角が買われ、相場を支えた。
28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果発表を前に、持ち高調整の債券売りで長期金利が上昇した。長期金利上昇が利ざや拡大につながる金融のゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなどが買われた。原油高を受けて石油のシェブロンも高い。機械のハネウェル・インターナショナルや化学のダウも上昇した。
一方、長期金利の上昇でハイテク株には売り圧力が強まり、スマートフォンのアップルが小安い。27日発表の2021年1~3月期決算で通期の業績見通しを据え置いた工業製品・事務用品のスリーエム(3M)が売られ、ダウ平均の重荷となった。半導体のインテルも下げた。
28日にはバイデン政権が新たな経済対策と増税案を公表する見通しなうえ、今週は主要ハイテク企業の決算が相次ぐ。重要イベントを見極めたいとの姿勢から相場は方向感に欠けた。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、前日比48.560ポイント(0.3%)安の1万4090.216で終えた。前日夕発表の1~3月期決算で先行きの販売台数見通しを示さなかった電気自動車(EV)のテスラが大幅安だった。
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