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中国石油大手3社、2022年の投資拡大 8期ぶり高水準

【北京=多部田俊輔】中国国有石油大手3社の香港上場子会社の2022年12月期の投資計画が出そろった。3社合計の投資額は前期に比べ5%前後増え、8期ぶりの高い水準となる見通し。ロシアのウクライナ侵攻や欧米との対立の長期化に備え、国内での資源開発を加速する。ロシアからの石油資源の輸入などを継続する姿勢も示した。

3社が発表した今期の投資額の合計は5300億~5400億元(約10兆円)で、前期の5077億元から4~6%増える。中国石油化工(シノペック)が18%増の1980億元まで増やす。馬永生董事長は「中国政府の要求に従って国内での油田とガス田の開発に力を入れてきた。今年も投資を増やす」と述べた。

中国海洋石油(CNOOC)も投資額を前期の887億元から今期は900億~1000億元に増やす。汪東進董事長は「過去最高の投資は我々が油田とガス田の探査、開発に注力している取り組みの反映だ」と述べた。

3社で最も原油と天然ガスの生産量が多い中国石油天然気(ペトロチャイナ)は今期に4%減の2420億元を見込む。ただ、投資全体の7割を占める探査や生産の投資は2%増やす。中国政府はエネルギー安全保障上の理由から3社に増産を指導している。

3社の合計投資額は14年12月期まで5500億元以上で推移した。その後は原油価格の下落などで16年12月期に3000億元程度まで縮小。その後、19年12月期に5200億元まで回復したが、新型コロナウイルス禍で落ち込んだ。

ロシアを巡っては、欧米企業が撤退などを決めたが、3社とも中国政府の方針に従って事業を継続する。シノペックの喩宝才総裁は「輸入原油の多元化を進めており、ロシアから原油と液化天然ガス(LNG)を調達している。将来も継続して国際貿易の規則などに照らして商業上のパートーナーと正常な貿易を展開していく」とロシアからの輸入を継続する意向を示した。

CNOOCの汪董事長は、同社が1割出資するロシア北極圏でのLNG開発事業「アークティックLNG2」について、「我々は正常な対応能力を持っており、資金と進捗で問題を感じてはいない」などと述べた。ペトロチャイナの幹部は業績説明会でロシア事業に言及しなかった。

21年12月期決算については、3社とも資源価格の上昇と国内経済の回復で増収増益だった。シノペックの純利益は719億元で前の期の2倍強の水準となった。売上高は30%増の2兆7408億元。ペトロチャイナの純利益は921億元で、前の期の5倍近くに達した。売上高は35%増の2兆6143億元。CNOOCの純利益は過去最高の703億元で、売上高は58%増の2461億元だった。

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