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台湾・長栄海運、スエズ運河座礁「賠償責任一切ない」

(更新)
運航会社である台湾・長栄海運の謝恵全・総経理は賠償責任を全面否定した(1日、台北市)

【台北=中村裕、カイロ=久門武史】台湾の長栄海運(エバーグリーン・マリン)は1日、日本経済新聞の取材に応じ、スエズ運河で座礁した大型コンテナ船を巡る賠償責任について、経営トップの謝恵全・総経理は「(運航会社の)当社に一切の責任はない」と語った。賠償責任は船主の正栄汽船(愛媛県今治市)にあるとの見解を示した。

長栄海運は同日、台北市内で記者会見も開き、謝氏は「今回の事故は輸送時に起こったものであり、その場合は契約で船主が責任を負うことになっている」と説明した。

さらに「当社が責任を負うのは貨物自体のみで、それは保険会社で補償される範囲のものだ」との認識を示した。

損害額は確定していないが、スエズ運河庁のラビア長官は3月31日、地元テレビの取材に応じ「10億ドル(約1100億円)を超える」との見通しを示した。運河の遮断は6日あまりだが、離礁のためのしゅんせつ作業の費用などを加えたという。

大型コンテナ船の離礁作業は3月29日に成功したが、国際物流の混乱は当面続きそうだ。謝氏は「スエズ運河の事故で、コンテナ不足の問題に拍車がかかっている。スエズ運河から欧州へ戻る船が一気に増えるので、欧州の港では大混雑が起こる」などと語った。

そのうえで「欧州向けは通常より約7~10日輸送が遅れ、米州向けも10日ほどの遅れが続く」とした。その結果、国際輸送が正常化するのは「7~9月になるだろう」との見方を示した。座礁からの7日間で、足止めされた船は約370隻に達していた。

新型コロナウイルスの感染拡大などで、在宅で使うパソコンや電子部品などデジタル需要が世界で大きく膨らんでいる。国際貨物が活況のなか今回、スエズ運河で事故が起きた。

長栄海運は台湾の大手複合企業の長栄集団(エバーグリーングループ)の中核企業。世界7位の輸送能力を持ち、業界シェアは5.4%。2020年12月期の売上高は2070億台湾ドル(約7870億円)、純利益は243億台湾ドル(約920億円)。

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