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ファーウェイの20年12月期、4%増収 伸び率10年で最低

米規制でスマホ事業に打撃

【深圳=川上尚志】中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)が31日に発表した2020年12月期決算は、売上高が前の期比3.8%増の8914億元(約15兆円)だった。増収を確保したものの伸び率は直近10年間で最低になった。四半期別にみると20年10~12月期は前年同期比で減収となり、事業環境の厳しさが増している。

20年12月期決算について説明するファーウェイの胡厚崑・副会長兼輪番会長(31日、広東省深圳市の本社)

米政府が20年9月に同社に対する輸出規制を強化したことで半導体の調達が厳しく制限され、スマートフォンの出荷が落ち込んだ。足元ではスマホの在庫不足が深刻になっている。

事業別の売上高は、スマホなど消費者向け端末事業が3.3%増の4829億元だった。米IDCによるとファーウェイの20年のスマホの世界出荷台数は19年比2割減の1億8900万台まで落ち込んだ。米政府による輸出規制を受け、スマホに使う高性能の半導体の確保が難しくなり生産調整を余儀なくされたためだ。ただパソコンやテレビなどの他の機器で落ち込みを補ったようだ。

通信インフラ事業は0.2%増の3026億元、法人向け事業は23.0%増の1003億元だった。中国で整備が進む高速通信規格「5G」の通信網向けの基地局の需要を取り込んだほか、炭鉱や製鉄、港湾など20超の業界で3000件以上の5G関連の事業を推進したという。

地域別の売上高は中国が15.4%増の5849億元と好調だった一方、中国以外は軒並み減少した。欧州・中東・アフリカは12.2%減の1808億元、アジア太平洋が8.7%減の644億元、米州は24.5%減の396億元だった。売上高に占める中国比率は65.6%と前の期に比べ約7ポイント高まり、中国への傾斜が強まった。純利益は3.2%増の646億元だった。

31日に広東省深圳市の本社で記者会見した胡厚崑(ケン・フー)副会長兼輪番会長は「今後もスマホの旗艦機種は計画通り投入を続ける」と強調した。

ただ米政府による規制が緩む見通しは立たず、半導体の調達難が続く。ファーウェイは規制の影響を回避する狙いで、20年11月に低価格のスマホブランド「HONOR(オナー)」を売却しており、21年はスマホ事業の一段の縮小が避けられない。

2月頃に突然閉まったとされるファーウェイの販売店では看板などが残されたままだった(3月30日、広東省仏山市)

スマホの在庫不足も深刻になっている。3月下旬に広東省仏山市にある商業施設を訪ねると、「HAPPY NEW YEAR」と書かれたセールの看板が残されたままファーウェイの販売店が閉鎖されていた。「オープンしてから1年前後だが、2月頃に突然閉まった」(施設の別の店の店員)という。施設の関係者は閉店の理由について「半導体が無いからだ」と話す。省内の他の販売店でも「機種によってはスマホの在庫が無いのが当たり前になっている」との声がある。

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