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トップ・グローブの「強制労働」認定 米当局

米当局による押収命令で、トップ・グローブの北米向け売り上げは急減する可能性が高い=ロイター

【シンガポール=中野貴司】米税関・国境取締局(CBP)は30日までに、マレーシアのゴム手袋世界最大手、トップ・グローブの強制労働を認定し、港湾関係者に同社の製品を押収するよう命じた。外国人労働者の基本的な人権が確保されていないと認定したもようだ。北米市場はトップ・グローブの最大の販売先で、収益への影響は避けられない見通しだ。

CBPは声明で「数カ月にわたる調査によって、トップ・グローブが強制労働によってゴム手袋を製造していることを示す十分な情報を得られた」と説明。「外国企業が搾取によって道徳に反した商品を米国の消費者に販売するのは許さない」と強調した。

一方、トップ・グローブは30日、「問題の早期解決に向け、CBPと協議を進めたい」と表明した。「独立したコンサルタントの調査では組織的な強制労働は確認されていない」とも主張した。

トップ・グローブの工場では2020年11月以降、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生し、5000人を超える従業員が新型コロナに感染した。従業員向け寮の劣悪な環境はコロナ前から指摘されており、CBPはこうした状況を問題視したとみられる。

新型コロナの感染拡大で医療用手袋の需要は世界的に伸び続けており、トップ・グローブの業績は目下、絶好調だ。直近の20年12月~21年2月期決算は、純利益が前年同期の25倍、売上高も4.4倍に増えていた。北米は全売り上げの22%を占める最大の販売先だったが、CBPの押収命令で輸出は停滞する見通しだ。当局だけでなく、投資家や消費者は労働者の搾取に厳しい目を向けており、問題解決が長びけば業績への悪影響も一段と大きくなる。

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