ソロモン諸島首相「外国軍艦の寄港見合わせ」要請

【シドニー=松本史】南太平洋の島しょ国、ソロモン諸島は、外国軍艦の入港認可手続きなどを見直すため、各国に軍艦の寄港を見合わせるよう求めた。ソガバレ首相が30日の声明で明らかにした。ソロモンは4月、中国と安全保障協定を締結した。経済面を含め、親中姿勢を強めている。
ソガバレ氏は声明で「ソロモン政府は軍艦の寄港の認可要件や手続きを見直す必要がある」と主張。修正されるまで「すべてのパートナー国に軍艦などの寄港延期を要請している」と説明した。
最近では米沿岸警備隊の巡視船が給油のためソロモンの首都ホニアラへの寄港を求めたが、同国政府は認めなかった。この件についてソガバレ氏は声明で「適切な情報が(寄港に)間に合うよう首相府に届かなかった」と釈明した。巡視船には20日夕、寄港の認可を通知したが「船長はソロモンの水域を離れると決めていた」という。
一方、米海軍の病院船「マーシー」は29日、人道支援のためホニアラに寄港した。30日に歓迎式典が開かれ、ソガバレ氏はこれに出席したと声明で明かした。