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不振の中国不動産、人民銀が事業売却支援 恒大など念頭

【北京=川手伊織】中国人民銀行(中央銀行)などは、経営危機に直面した不動産開発会社の事業売却を支援する。国有企業など財務体質が安定した企業が、資金繰り難の会社の優良な資産や建設中の物件を買い取るように促す。政府の規制強化で大手の中国恒大集団などは資金不足に陥り、社債の利払いに苦慮している。資産の切り離しで現金化を加速させ、債務リスクを軽減させる。

30日に記者会見した人民銀金融市場局の鄒瀾局長が明らかにした。売却の対象は資金繰り難の企業が建設中の物件のほか、子会社の株式や資産だ。中国メディアによると、優良物件とセットにした形の不良資産の購入は支援対象にしない。

買い手は財務体質が安定している企業に限る。民間企業も買収に名乗りを挙げられるが、当局は信用力が高く低利の資金調達が容易な国有企業を有力な買い手とみているもようだ。

買い手が買収資金を調達しやすいよう、人民銀などは銀行に融資や債券の引き受けに積極的に応じるよう要求した。銀行が直接、買収取引に参画することはできない。

経営難に陥った不動産開発企業が資産の現金化を進めれば、債務の利払いや返済に充てられる。過剰に膨らんだバランスシートの圧縮につながる。人民銀は、財務体質が安定した企業が建設中の案件を引き継いで完成まで責任を持つことで、住宅を買った人への物件の引き渡しもスムーズに進められるとみる。

中国の習近平(シー・ジンピン)指導部はマンションバブルが金融リスクを膨らませていると警戒し、投機の抑制を重視している。ただ規制強化で不動産開発企業の資金繰りが逼迫したほか、住宅需要の縮小が景気の足を引っ張った。

中国共産党が2022年の経済運営方針を決めた12月の中央経済工作会議は「新たな成長モデルを模索し、不動産業の好循環と健全な発展を促す」と強調した。業界内の事業再編を促し、不動産市場の安定につなげたい考えだ。

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