/

インド新車販売、半導体不足が影 商戦控え回復に冷や水

NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

【ムンバイ=花田亮輔】半導体不足がインドの自動車販売の回復に影を落としている。新車販売台数は8月に前月比で12%減、生産台数が21%減と低調。インド商工会議所連盟(FICCI)の調査で7~9月の生産が前年同期を下回ると回答したメーカーは3分の2に上った。需要拡大が見込まれる11月の祭事シーズンを前に、半導体不足がさらに深刻化すれば商戦の熱気を冷ましかねない。

スズキは8月2割販売減

インド自動車工業会(SIAM)がまとめた8月の乗用車の新車販売台数(出荷ベース、タタ自動車など除く)は前年同月比8%増の23万2224台だった。新型コロナウイルス発生前の19年同月比では23%増だったが、半導体不足の影響は出始めている。

乗用車最大手のマルチ・スズキの8月は前年同月比9%減の10万3187台。前月比でも23%減った。販売減について同社は「電子部品の供給不足の影響を受けた」と説明している。2番手の現代自動車や地場大手のマヒンドラ・アンド・マヒンドラは前年同月の実績を上回ったものの、7月比では減少となった。

インドの自動車市場は新型コロナ対策として20年3月下旬に導入された厳格なロックダウン(都市封鎖)の影響で、同年4月に販売台数がゼロになるなど急激な落ち込みに見舞われた。21年も5月に1日あたりの新規感染者数が40万人を超える水準にまで増え、同月の乗用車販売は9万台弱に減少した。

足元で1日あたりの感染者数は3万人程度に減り、経済活動は正常化してきた。各地で外出制限も解除され「乗用車の旺盛な需要が続く」(野村グループ)とみられるなかで、部品の供給不足が浮上してきたかたちだ。

「22年前半まで続く」

SIAMのラジェシュ・メノン事務局長は8月の販売実績を踏まえ「自動車業界はサプライチェーン(供給網)の課題に揺れている」と指摘した。アルミニウムなど原材料の高騰も懸念されている。

マルチ・スズキは8月の販売実績開示に先立って、半導体不足の影響で9月の生産が「平時の40%程度」になりそうだと発表していた。10月についても9月30日に「平時の60%」となる見込みだと明らかにした。現時点で親会社のスズキは半導体不足を織り込んだうえで22年3月期通期としてマルチ・スズキの販売増を見込む。ただ、インドを中心とした海外生産の見通しは期初計画から10万台の下方修正を迫られた。

FICCIの調査によると、4~6月に「平均以上」が回答の7割弱を占めた自動車業界の在庫水準は7~9月、おおむね「平均的」だった。

地元紙ビジネス・スタンダードによると中国・上海汽車集団傘下の英系MGモーター・インディア幹部は「半導体不足の影響が22年前半まで続く」との見通しを示した。

インドでは11月にヒンズー教の新年を祝う「ディワリ」などの祭事がある。新型コロナの感染が減り、商戦にも盛り上がりが期待されている。

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

日経産業新聞をPC・スマホで!今なら2カ月無料

スタートアップに関する連載や、業種別の最新動向をまとめ読みできる「日経産業新聞」が、PC・スマホ・タブレット全てのデバイスから閲覧できます。直近30日分の紙面イメージを閲覧でき、横書きのテキストに切り替えて読むこともできます。今なら2カ月無料の初割実施中!

日経産業新聞をPC・スマホで!今なら2カ月無料

スタートアップに関する連載や、業種別の最新動向をまとめ読みできる「日経産業新聞」が、PC・スマホ・タブレット全てのデバイスから閲覧できます。直近30日分の紙面イメージを閲覧でき、横書きのテキストに切り替えて読むこともできます。今なら2カ月無料の初割実施中!

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン