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マレーシア、4兆円の追加経済対策 ロックダウン延長で

【シンガポール=中野貴司】マレーシアのムヒディン首相は28日、総額1500億リンギ(約4兆円)の追加経済対策を発表した。このうち100億リンギが直接の財政投入を伴う「真水」となる。6月1日に導入したロックダウン(都市封鎖)の延長を受けた措置で、現金給付や債務の返済猶予などによって経済への悪影響を軽減する。

今回の経済対策は、5月末に発表した経済対策(総額400億リンギ)に続くもので、2021年の年間予算(3225億リンギ)の半分近くに相当する巨額な対策となる。マレーシアは20年の新型コロナ発生以降、計7回総額3800億リンギの経済対策を実施しており、新型コロナの収束の遅れによって国費投入が膨らむ事態が続いている。

今回の対策は生活が苦しい個人への給付や事業の中断を余儀なくされた企業への支援など、過去のメニューの繰り返しが多い。個人向けの支援策では所得水準に応じて、最大1300リンギを給付するほか、電気料金の割引やガソリン価格の維持によって生活費を抑えられるようにする。所得水準にかかわらず、銀行への返済も無条件で6カ月間猶予する。企業向けでは従業員に支払う給与の一部を補助することに加え、デジタル機器の購入資金を補助し、中小企業のデジタル化を後押しする。

マレーシアでは新型コロナの感染者数が5月末に1日あたり9000人を超え、政府は当初6月1日から14日までの計画でロックダウンを導入した。ただ、その後も政府が規制緩和の目安とする1日あたりの感染者数4000人を上回り続け、ロックダウンを2度にわたり延長する事態に追い込まれた。ロックダウン中は日常生活に不可欠な業種や一部の製造業以外の操業が禁止され、社会活動も大幅に制限される。

新型コロナの感染拡大が長期化し、国民からのムヒディン政権への批判は高まっている。巨額の経済対策は国民の不満を和らげる狙いもある。一方で、ロックダウンがさらに長引けば、現金や補助金の支給が繰り返され、財政はさらに悪化することになる。

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