習近平氏、30日から香港を訪問 警察厳しい警備

【香港=木原雄士】香港警察は28日、習近平(シー・ジンピン)国家主席の香港訪問にあわせて大規模な警備体制を敷くと発表した。習氏は30日に香港を訪れ、7月1日の香港返還25年の記念式典に出席する見通しだ。習氏が中国本土から出るのは2020年1月以来となる。
中国国営の新華社は習氏が1日の式典に出席すると伝えたが、実際に香港を訪問するかどうかには触れていなかった。
香港メディアによると、習氏は30日に香港入りし、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が主催する夕食会に出席した後、香港に隣接する広東省深圳市で宿泊。7月1日に再び香港を訪れる見通しだ。
香港警察は30日から7月1日にかけて式典が開かれる香港会議展覧中心の駅を閉鎖し、周辺道路の通行を制限する。ドローン(小型無人機)の飛行は香港全土で禁止する。
香港では新型コロナウイルスの新規感染者が1日1000人以上で推移しており、習氏への感染を防ぐため、林鄭氏ら政府高官はホテルでの隔離に入った。
一方、民主派団体の社会民主連線(社民連)は28日、7月1日に抗議活動を実施しないと発表した。警察の国家安全部門から呼び出しを受け、リスクが高いと判断した。