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中国「高所得国」入り目前 21年1人あたり1万2438ドル

経済回復と人民元高で2割増 国内格差が課題

【北京=川手伊織】中国国家統計局が2月28日に発表した2021年の国民経済・社会発展統計によると、1人あたり名目国民総所得(GNI)はドルベースで、1万2438ドル(約143万円)だった。世界銀行が定める高所得国の基準(1万2695ドル超)に迫った。新型コロナウイルスの打撃から経済が急回復したうえ、人民元高も進み、前年比20%の大幅増となった。

GNIは1年間に個人や企業が国内外で得た所得の総額を指す。国内で生み出した付加価値の総額を表す国内総生産(GDP)に、海外とやり取りした利子や配当の純受取額を加えて算出する。

21年の名目GNIは人民元建てで12.4%増えた。20年初めに新型コロナの感染拡大で経済活動がほぼ止まった反動増で、11年以来の高い伸びを記録した。

人民元高もドル換算のGNIを押し上げた。21年平均でみた人民元の対ドル相場は1ドル=6.4515元で、前年の平均より7%上がった。中国の貿易黒字が過去最高を記録したほか、海外から中国債券への投資が拡大したためだ。

ドル建ての名目GDPは前年比21%増の17兆7200億ドルとなった。米GDPに対する比率は77%となり、前年の70%から高まった。

高所得国入り目前となっても国内格差は残る。世帯ごとの1人あたり可処分所得をみると、上位20%の世帯の平均は21年、下位20%の平均の10.3倍だった。都市と農村の格差は縮まったものの、マンション価格の高騰などを受けて都市内格差が広がっている。

クレディ・スイスによると、中国富裕層の上位1%による富の占有率は20年時点で30.6%だった。過去20年間の上昇幅は9.7ポイントで、日米欧やインド、ロシア、ブラジルより大きい。

習近平(シー・ジンピン)指導部は「共同富裕(ともに豊かになる)」というスローガンを掲げる。5年に1度の共産党大会を秋に控え、安定成長と格差是正の両立をめざす。

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