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アップル・デイリー元主筆を空港で逮捕 廃刊後も圧力

「報道の自由を守り抜く。後悔はない」と書かれた21日付のアップル・デイリー社説

【香港=木原雄士】24日付で廃刊した香港紙・蘋果日報(アップル・デイリー)への圧力が止まらない。香港警察は27日、元主筆の馮偉光氏を香港出境直前に逮捕した。当局の次の標的とみられている民主派ネットメディア「立場新聞」は27日夜、5月以前に載せた寄稿記事をすべて削除した。

馮氏は「盧峯」のペンネームで蘋果日報の社説を執筆していた。同紙幹部らが逮捕された後の21日付紙面では「報道の自由を守り抜くことを後悔していない」と記した。他の幹部と同様、香港国家安全維持法に違反した容疑で、外国勢力と結託し、国家安全に危害を加えた疑いが持たれている。

蘋果日報は発行会社トップや編集長、関連法人3社が国家安全法違反罪で起訴された。当局が資産を凍結して経営が行き詰まり、24日付を最後に廃刊した。関係者によると、同紙が当局に資産凍結の解除を要請したところ、当局は従業員のリストを提出するよう求めた。

廃刊後もアップル・デイリーへの圧力が止まらない(同紙のオフィス)=AP

馮氏は香港国際空港で渡英直前に逮捕された。中国本土では経営者などが出国直前に拘束されるケースがあるが、香港では珍しい。一部の香港人は自由を求めて海外に渡るのも難しい状況になってきた。

立場新聞は27日、外部からの寄稿や読者の投稿を一時的に削除すると発表した。民主派支持で知られる歌手のデニス・ホー(何韻詩)氏ら発行会社の取締役6人の退任も発表した。国家安全法による摘発リスクを考慮した。

中国政府系の香港紙・大公報は28日付のコラムで「記事は削除できても罪は消せない」と指摘し、立場新聞などの民主派メディアを強くけん制した。立場新聞は取材活動を続ける意向だが、当局に摘発されるリスクは残っている。

香港記者協会は28日「ジャーナリストを再び標的にした警察を強く非難する。言論や報道の自由は香港の核心的な価値であり、記者のペンすら許容できないなら、国際都市とは言えない」とする声明を発表した。

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