中国航空機リース会社、737MAX40機発注 需要増に備え

【広州=比奈田悠佑】中国銀行傘下の航空機リース大手、中銀航空租賃(BOCアビエーション)は28日、米ボーイングの小型機「737MAX」を40機購入すると発表した。燃費の良い最新鋭機を買い増し、世界の旅客需要増に備える。厳格な感染対策「ゼロコロナ」の大幅緩和にかじを切った中国でも航空市場の急回復が期待されている。
40機の737MAX8型機を2027~28年に受け取る計画だ。今回の契約を含め、BOCアビエーションは同型機を23~28年に合計80機受け取るという。同社は22年9月末時点で、旧型機「737NG」を70機超保有しており、新型機に順次置き換えるようだ。
BOCアビエーションは今回調達する機体をどの航空会社へ貸し出すか明らかにしていない。同社は22年9月末時点で代理管理なども含め612機を傘下に抱え、38の国と地域に貸し出している。
737MAXは18年にインドネシア、19年にエチオピアで墜落事故が発生し、20年末まで世界で運航を停止していた。各国では順次運航を再開したが、中国の航空会社はこれまで原則運航を止めたままだ。中国の証券会社によると中国内では中国南方航空などが計約100機もの737MAXを保有している。
新型コロナウイルスの徹底的な封じ込め策を敷いてきた中国では航空旅客市場の低迷が続いていた。ただ直近では大幅な緩和に動いており国内線、国際線ともに需要が盛り返す見通し。航空機の稼働率が上昇するため、今後は737MAXの活用も焦点になる。
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