印タタ財閥、グループ航空事業を再編 運営効率化を推進

【ムンバイ=花田亮輔】インドの大手財閥タタ・グループが傘下の航空会社の再編を計画していることが27日、当局への申請書類で明らかになった。1月に傘下に収めたエア・インディアが、約8割を出資する格安航空会社(LCC)であるエアアジア・インディアの全株を取得する。タタは複数の航空会社を運営しており、再編で経営効率化を図る。
タタはマレーシアのエアアジア・グループ(現キャピタルA)との合弁でエアアジア・インディアの運営を手掛けている。現在はグループ統括会社であるタタ・サンズの持ち株比率は83.67%。日本の公正取引委員会に当たるインド競争委員会(CCI)への申請によると、タタ側が残りの株式を取得して、エアアジア・インディアをエア・インディアの子会社にする方針だ。
タタは長らく国有化されていたエア・インディアを、1月に傘下に収めたばかり。事業再編後の「エアアジア」ブランドの扱いなどについては明らかになっていないが、エア・インディアを中心とした事業統合が進むとみられている。タタは現在、シンガポール航空とも合弁でビスタラを運営している。
インド民間航空総局(DGCA)によると、1~3月の国内航空旅客数シェア首位はLCCのインディゴで全体の53.9%を占めた。エア・インディアは9.9%で、エアアジアが5.8%、ビスタラは8.8%だった。
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