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中国、企業の海外上場を監督強化 政治局会議で方針

米国上場した滴滴出行は国家安全上の理由でネット規制当局の審査をうけた(北京市)=共同

【北京=川手伊織】中国共産党は30日、中央政治局会議を開き、2021年下半期(7~12月)の経済運営方針を決めた。対立する米国などへのデータ流出を防ぐため「企業の海外上場に対する監督制度を整備する」と打ち出した。景気の減速に備えて地方のインフラ投資を加速させ、緩和的な金融政策で中小企業の資金繰りを支えることも確認した。

習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)が主催し毎月開く政治局会議では3カ月ごとに経済の現状を点検し、当面のマクロ経済運営の方向性を定める。このうち、7月の会議は下半期の方針を決めるので注目度が高い。

習指導部は、海外上場によるデータ流出を中国経済のリスクと位置づけた。すでに海外に上場予定の中国企業をめぐり、個人情報登録ユーザー数が100万人超なら当局が審査すると発表した。証券法の域外適用など関連制度の確立も急ぐ。

現状の景気認識では、感染力の強いインド型(デルタ型)の世界的なまん延を念頭に「外部環境はさらに複雑で厳しさを増している」と指摘し、国内景気の回復も「なお不安定でバランスを欠いている」と分析した。

インフラ投資の加速で財政政策の効果を高める。1~6月の地方政府が発行したインフラ債は通年計画の3割以下で、6割前後だった20年と比べて余力を残す。発行の速度を上げて、地方経済を支える。

金融政策は「緩和的な政策で合理的かつ十分な流動性を保つ」という4月の政治局会議の表現を踏襲した。緩和の姿勢を強めれば、資産バブルを助長しかねないとの警戒感が透ける。

中小企業や消費の伸び悩みに直面する小売りなど特定業種に絞って、資金繰りを支援する方針だ。資源高に伴うコスト上昇の抑制も年後半の重要課題に掲げた。

不動産規制の手は緩めない。「住宅は住むものであって投機の対象ではない」との基本方針を堅持し、土地や建物の価格安定を重視する。一方で、若者らの不満を和らげるため、税優遇などで賃貸マンション市場の成長を後押しする。

このほか、少子化対策では3人目の出産を認める政策を実行し、出産や教育など関連政策を整備するとした。気候変動問題への対応では、二酸化炭素(CO2)の排出量を2030年より前にピークアウトさせるための行動計画を早急に公表することも確認した。経済成長の足かせになりかねない行き過ぎた規制には警鐘も鳴らした。

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