LG電子の純利益32%増 22年12月期、車載部門が黒字化

【ソウル=細川幸太郎】韓国LG電子が27日発表した2022年12月期の連結純利益は前の期比32%増の1兆8631億ウォン(約1950億円)だった。電気自動車(EV)の普及拡大で車載部品部門が初めて黒字転換したほか、前の期に計上した特別損失の減少も利益を押し上げた。
22年通期の売上高は前の期比13%増の83兆4673億ウォン、営業利益は同12%減の3兆5510億ウォンだった。原料高や物流コストの上昇を背景に白物家電やテレビ部門の収益が低迷した。純利益が増加したのは、21年にスマートフォン事業からの撤退に伴う特別損失を計上した反動があったためだ。

LG電子が注力する車載部品部門は、売上高が29%増の8兆6496億ウォン、営業損益が1696億ウォンの黒字(前の期は9364億ウォンの赤字)だった。同部門業績を15年に開示し始めて以降、初めて黒字転換した。カーナビや音響などの部品類が伸び、カナダの車部品大手マグナ・インターナショナルとの合弁事業のEV駆動部品も好調だった。
ただ、22年10〜12月期は振るわなかった。売上高は前年同期比5%増の21兆8575億ウォン、営業利益は91%減の693億ウォンにとどまった。欧米での景気後退によって高価格帯の家電製品が売れなかった。テレビ部門は営業赤字に沈み、白物家電も営業利益が85%減少した。