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北朝鮮、無人島狙い連射か 6回目のミサイル

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【ソウル=恩地洋介】北朝鮮は27日、今月6回目となるミサイルを発射した。韓国軍は短距離弾道ミサイルだと推定している。東部の咸興(ハムフン)から撃たれた2発は、日本海上の無人島に着弾したもようだ。在韓米軍基地などを射程に収める複数種のミサイルを実戦配備しようと、実験を重ねているとみられる。

韓国軍によると、1発目のミサイルは27日午前8時ごろ、2発目はその約5分後に発射された。飛距離は約190キロメートル、高度は約20キロメートルだった。着弾したとみられる無人島は、北朝鮮がかねて発射実験の際の標的にしている。

弾種は米韓の当局が分析中だ。専門家は高度などから、北朝鮮が「超大型ロケット砲」と呼ぶミサイルか、変則的な軌道が特性の「北朝鮮版イスカンデル」と呼ばれる「KN23」だった可能性を指摘している。

北朝鮮の狙いは、朝鮮半島全域に届く多様なミサイルをそろえることだ。米韓軍の迎撃網を突破できる能力を持てば、米軍の先制攻撃に対する抑止力となるからだ。北朝鮮外務省は25日、一連のミサイル発射に関して「国防力強化措置の一環で、ある特定の国や勢力を狙ったものではない」と主張する文章をホームページに載せた。

金正恩(キム・ジョンウン)総書記が2021年1月の朝鮮労働党大会で示した5カ年の兵器計画は、短距離核戦力の開発を最優先課題と位置づけている。

1月に撃った6回のうち、弾道ミサイルは「極超音速型」を含めて5回だった。一部のミサイルは実戦配備の段階に入っているようだ。14日にはKN23を鉄道から発射して奇襲能力を誇示した。17日には米国の戦術地対地ミサイル(ATACMS)と似た「KN24」を平壌空港から撃ち「生産装備されている兵器システムの検証だ」と主張した。

北朝鮮は2月16日の故金正日総書記の生誕80年に合わせ、盛大な行事を予定している。韓国軍は軍事パレードの準備が進められていることを把握しており、戦術ミサイルの完成を成果に掲げようとしている可能性もある。

4月には金正恩氏自身が党のトップに就いて10年となるほか、故金日成主席の生誕110年を祝う行事が控えている。

金正恩氏が出席した19日の党政治局会議はバイデン米政権と「長期的な対決」に臨む姿勢を示し、核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射の再開を示唆した。韓国の国家情報院は、北朝鮮が東倉里(トンチャンリ)の発射場から人工衛星だと称してICBMを撃つ可能性を指摘している。

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