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中国政府、恒大の口座管理を強化 資金転用を警戒

【広州=比奈田悠佑】経営問題に揺れる中国恒大集団の銀行口座について、中国政府が管理を強化するように指示を出したことがわかった。米ブルームバーグ通信などが報じた。恒大の資金繰りが悪化するなかで、本来は住宅建設に充てるはずの資金が債権者への支払いなどに流用されることを警戒している。

ブルームバーグ通信によると住宅都市農村建設省が各地方の関連部門に対し、恒大の口座に関して管理監督を強めるよう指示した。中国ではマンションなど完工していない物件を販売する際、購入契約者から預かった資金を地方政府の管理を受けた口座で取り扱う必要がある。資金が別のプロジェクトなどで不適切に利用され、物件建設が頓挫することを防ぐためだ。

中国メディアによると今年7月、中国南部の湖南省で恒大物件の売上金が政府管理口座に十分に入っておらず、現地当局が該当物件の一時販売停止を指示した。中国では財産の大半を住宅につぎ込む人が多い。恒大が各地で建設中のプロジェクトが宙に浮けば、社会不安につながりかねず政府は警戒を強めている。

資金の枯渇が懸念されているのは住宅事業だけではない。

恒大傘下で電気自動車(EV)開発の中国恒大新能源汽車集団は24日、資金不足で高齢者向けリゾート施設に関するプロジェクトを一部中断したと発表した。協力業者への代金支払いが遅れているためという。同社は一部資産の売却によって資金を捻出することを検討しているが、買い手が見つからなければ量産を目指しているEV開発にも影響が出ることを示唆した。

恒大新能源汽車は26日、上海証券取引所のハイテク新興企業向け市場「科創板」で計画していた人民元建て株式の発行を断念すると発表した。市場が恒大グループの経営状況を不安視するなか、新たに株式を発行しても十分な資金調達が実現できないと判断したようだ。

中国当局は恒大の破綻による社会への悪影響を最小限に抑える対策を講じているもようだ。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、中国当局は地方政府に対し、会計士や法律家で構成する専門チームをつくり、各地で恒大が手掛ける事業の財務状況などを調査するほか、同社の不動産開発事業を引き継ぐ準備を進めるよう指示した。

恒大集団は23日の人民元建て債の利払いを表明した。ただ、過剰負債は不動産会社に共通する問題だ。当局の救済措置などがなければ第2、第3の恒大が現れ、経済の重荷となる可能性がある。

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