ケッペル、中国で老人ホーム参入 介護付き23年後半開業

【シンガポール=谷繭子】シンガポールの政府系複合企業、ケッペル・コーポレーションは中国で老人ホーム事業に参入する。第1弾として、江蘇省南京市で新築物件を取得した。内装などを整備し、400床の高級介護つき施設として2023年後半に開業する。高齢化で需要が伸びるとみており、中国各地に拠点を広げる考えだ。
ケッペルの不動産子会社ケッペル・ランドが発表した。現地不動産会社の中国海外発展から、南京市にある床面積約2万平方メートルの施設を取得した。投資額は発表していない。
ケッペル・ランドのルイス・リム最高経営責任者(CEO)は「老人ホームは成長エンジンの一つだ」と述べた。ケッペルはグループ全体で事業の再構築を進めており、不動産部門では付加価値の高いサービスで安定収益を上げられる分野を強化している。
ケッペルはまた、シンガポール政府と江蘇省の政府間協力の一環で、南京市棲霞区政府と老人ホームなど高齢者介護サービス分野で協力することで21日、覚書を交わした。
同社は米国でも20年に高齢者専用住宅を運営するウォーターマーク・リタイアメント・コミュニティーズ(アリゾナ州)の株式50%を取得している。
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