中国、ウイグル制裁で英に対抗措置 「内政干渉」主張

【北京=羽田野主】中国外務省は26日、英国の政界関係者ら9人と4団体を対象に制裁を科すと発表した。英国が新疆ウイグル自治区の人権問題で対中制裁を発動したことへの対抗措置だ。外務省は「英国が人権問題を口実に中国に制裁を実施し、荒っぽく内政に干渉した」と主張した。
外務省は「英国は誤った道を進んではいけない。さもなければさらに断固たる対応をとるだろう」とも強調した。制裁の対象に保守党人権委員会などの団体・組織を挙げた。本人や家族の中国への入国を26日から禁じた。中国の資産も凍結する。
英国はすでに新疆ウイグルの人権侵害に関わったとして中国当局者らへの制裁を発表している。米国や欧州連合(EU)と足並みをそろえている。中国はEU関係者らを対象にした制裁を発表している。
米国や欧州は新疆ウイグル自治区で強制労働などで少数民族ウイグル族が迫害されていると批判している。中国は「今世紀最大のうそ」と主張している。