中国、タリバンと接触「建設的役割果たす」

【北京=羽田野主】中国外務省の汪文斌副報道局長は25日の記者会見で、アフガニスタンの首都カブールで、イスラム主義組織タリバンと駐アフガン中国大使が接触したと明らかにした。「アフガン再建のために建設的な役割を果たしていきたい」と述べた。
中国の在アフガン大使館は業務を続けており、タリバン側とも連絡を取り合っているとみられる。汪氏は「中国とタリバンは円滑な意思疎通と協議をしている」と指摘した。中国はアフガンの主権と領土保全を尊重し「内政に干渉しない」と強調した。
中国は必要に応じてアフガンに経済援助をする方針だ。汪氏は23日の記者会見でタリバンが実権を握ったアフガンに資金提供するかを問われ「中国はアフガンが自力で発展する能力を強めて国民生活を改善することを支援したい」と答えた。
中国は長年、中国国外を拠点とするウイグル独立派組織「東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)」の活動が中国・新疆ウイグル自治区に波及する事態を警戒してきた。過激派がアフガンやタジキスタンなどから流入する事態に備えている。