ブレグジットとは 英国のEU離脱、移民急増で関心高まる
きょうのことば
▼ブレグジット(Brexit) Britain(英国)とexit(離脱)を掛け合わせた造語で、英国の欧州連合(EU)離脱を指す。英保守党のキャメロン政権が2016年6月、EUに残留するか離脱するかを問う国民投票を実施し「離脱」が僅差で勝利した。離脱への関心が高まった背景には他国からの移民の急増が挙げられる。

離脱条件を巡る英国とEUの交渉は難航してきた。離脱の交渉期間はEU基本条約の第50条で2年間と定めており、英国とEUは双方の議会承認を取り付ける必要がある。18年11月に英・EU間で離脱協定案をまとめたが、英議会で複数回否決された経緯がある。
英国は20年1月31日にEUを離脱し、加盟国とほぼ同じ環境が保たれる「移行期間」が始まった。規定では移行期間は最長2年間延長できるが、英国は延長を求めず、12月31日に終了する予定。英国はEUとの新たな自由貿易協定(FTA)に合意できなければ、21年1月から関税が上がるなどして、経済分野に大きな影響が出る。そのため、将来の通商関係をめぐる協議を続けてきたが、漁業権などを巡り対立していた。