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仮想通貨業者、韓国で淘汰 半数以上は停止か廃業

法改正で情報管理厳格に

現行通りに営業を継続できるのは大手4社にとどまった(最大手のアップビットの本社)

【ソウル=鈴木壮太郎】暗号資産(仮想通貨)交換業者に厳格なセキュリティー管理を求める韓国の法改正を受け、韓国で60を超える交換業者のうち、現行通りに営業を継続できるのは最大手のアップビットなど4社にとどまった。半数以上は営業中止か廃業に追い込まれる。

3月に施行された特定金融情報法(特金法)の改正により、暗号資産交換業者は24日までに政府に申告しないと事業を継続できなくなった。

申告には①情報セキュリティー認証の「ISMS」取得②入出金が実名確認できる口座開設の確認③役員の法令違反がないこと――の3つの条件を満たす必要がある。

法改正はマネーロンダリング(資金洗浄)に悪用されないようにするためだが、乱立する交換業者の退場を促す狙いもあるとみられる。

韓国には66の交換業者があるが、韓国政府によると、期限の24日までに申告したのは関連サービス企業を含む33社。3つの条件をすべて満たしたのは、アップビット、ビットサム、コインワン、コービットの大手4社にとどまった。

最大のハードルとなったのが実名口座を使うための銀行との提携だ。銀行はマネーロンダリングの懸念から暗号資産には慎重で、大手4社以外は銀行と組めず、ウォン貨を使った取引ができなくなる。暗号資産同士の取引だけで事業を継続するとみられるが、存続は難しいとの見方がある。

政府に申告しなかった交換業者は25日から営業ができなくなる。すでに顧客に営業停止や廃業を通知し、金融当局は「投資家への被害は微々」と説明している。ただ、大手4社で上場されていないコインの現金化は困難になり、高麗大の金炯中(キム・ヒョンジュン)暗号貨幣研究センター長は「投資家の被害規模は4兆ウォン(約3750億円)程度になる」とみる。

資本市場研究院の金甲来(キム・ガブレ)金融消費者保護研究センター長は法改正を「投資家保護の側面で適切な措置だ」と評価する。一方、高麗大の金センター長は「暗号資産も『官治金融』に含まれた。取引の透明化には肯定的だが、政府の規制で競争力は低下する。韓国が暗号資産の『ウォール街』になる可能性は遠のいた」と語る。

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