ベトナム航空、ハノイーモスクワ線運航停止
ウクライナ情勢悪化で

【ハノイ=大西智也】ベトナム航空は週1便で運航しているハノイとモスクワを結ぶ定期旅客便の運航を25日から一時停止する。ロシアへの飛行業務に関連する手続きや規制などを確認するためとしている。複数の現地メディアが報じた。
ベトナムとロシアはともに旧共産圏として関係が深く、ロシアによるウクライナ侵攻後も運航を続けていた。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で約2年間、運航を停止していたが、政府の規制緩和を受け1月末以降に再開したばかりだった。ウクライナ情勢の悪化により、乗客の回復が当面見込めないことが一時停止を後押しした可能性がある。
ベトナムは3月2日の国連総会では、ウクライナ侵攻に伴うロシアへの非難決議について「棄権」に回っている。隣国の中国と南シナ海の領有権問題などを抱えており、ロシアとはエネルギー分野や武器調達の面で協力関係にある。