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中国当局、アリババを独禁法違反の疑いで調査

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独禁当局は14日にアリババに対して過去のM&A(合併・買収)の際に当局への申請がなかったことが違反に当たるとして罰金を科した

【北京=多部田俊輔】中国の規制当局は24日、中国ネット大手のアリババ集団を独禁法違反の疑いで調査を始めたと発表した。アリババ集団傘下の金融会社アント・グループに対しても近く指導する。習近平(シー・ジンピン)指導部が中国経済で影響力を高めてきた巨大なネット大手への統制を本格的に強化した格好だ。

中国で独占禁止法を管轄する国家市場監督管理総局が同日、取引先の企業にライバル企業と取引しないよう求める「二者択一」などが独禁法に違反した疑いがあるとして立件に向けて調査を始めたと発表した。家電大手との取引が問題となっていた経緯がある。アリババは「当局の調査に積極的に従う。業務はすべて正常に行われている」とのコメントを発表した。

独禁当局は14日にアリババに対して過去のM&A(合併・買収)の際に当局への申請がなかったことが違反に当たるとして罰金を科した。今回はネット通販という中核事業そのものにかかわる調査のため、アリババのネット通販事業に大きな影響を与えることは避けられない。

中国人民銀行(中央銀行)も24日、近くアントを聴取すると発表した。金融監督当局の銀行保険監督管理委員会(銀保監会)、証券監督管理委員会(証監会)、国家外貨管理局とともに、法律など原則に基づいて公平な競争や消費者の合法的な権利を守るように指導するとしている。アントは同日、「当局からの通知を受けた。真摯に学習し、当局の要求を厳格に守る」とのコメントを発表した。

アントは11月に上海と香港に上場し、4兆円規模の資金を調達する予定だった。だが、直前にアリババ創業者の馬雲(ジャック・マー)氏とアントの幹部が金融当局の聴取を受け、急きょ上場延期が決まった。今回の指導を通じて、アントへの統制を強める。

習指導部は来年の経済運営を巡る中央経済工作会議でネット大手に対する独占禁止措置を強化する方針を打ち出した。新型コロナウイルス禍で外出規制を実施した中国ではネット通販が急速に伸びたが、中小・零細小売店の多くが倒産に追い込まれ、雇用にも影響が出ている。

中国経済の成長はアリババなどのネット大手が支えてきた。アリババとともに騰訊控股(テンセント)、百度(バイドゥ)、京東集団(JDドットコム)などの民間のネット企業が競争して新たなサービスを生み出している。習指導部の統制が過度に進めば、中国経済の活力にも影響を与えそうだ。

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