北朝鮮、巡航ミサイル発射 「核攻撃艇の実験」も主張

【ソウル=甲原潤之介】北朝鮮の朝鮮中央通信は24日、戦術核攻撃の訓練として22日に巡航ミサイル4発を発射したと報じた。日本海上で楕円や8の字型に1500〜1800キロメートル飛行したと伝えた。21〜23日には核攻撃用の無人水中艇の運用実験も実施したと主張した。金正恩(キム・ジョンウン)総書記が視察した。
巡航ミサイルは「ファサル1」と「ファサル2」の2種類を2発ずつ、東部の咸鏡南道・咸興(ハムフン)から撃ったと説明した。それぞれ1発は空中での核爆発を想定し、高度600メートルで起爆したとしている。韓国軍が22日、北朝鮮が数発の巡航ミサイルを発射するのを探知していた。
無人攻撃艇は日本海の水深80〜150メートルを楕円や8の字型に59時間12分にわたって潜航し、23日午後に水中爆発したと報じた。「放射能津波」を発生させ、敵の艦船や港を破壊する兵器としている。核魚雷の開発を目指しているとみられる。
報道によると、金正恩氏は韓国と米国による合同軍事演習を非難し「圧倒的で強力に対応することで敵の侵略の企図を無力化させる」と言及した。
米韓が13日から実施していた演習「フリーダムシールド(自由の盾)」は23日に終了した。月末にかけて米国の原子力空母を交えた海上訓練や海兵隊の上陸訓練を計画する。引き続き緊張が高まる可能性がある。

金正恩(キム・ジョンウン)総書記のもと、ミサイル発射や核開発などをすすめる北朝鮮。日本・アメリカ・韓国との対立など北朝鮮問題に関する最新のニュースをお届けします。