中国のコロナ感染「基本的に収束」 衛生当局幹部が言及

【無錫(江蘇省)=渡辺伸】中国の衛生当局で新型コロナウイルスを担当する専門家チームのトップ、梁万年氏は23日の記者会見で「このウイルスは基本的に収束した」と述べた。昨年12月以降、全国で感染が急増したことで「集団免疫ができた」としている。
梁氏は「完全な収束とはいえない」とも指摘した。現在の感染状況について「局所的に、散発的に起きている状態だ」と説明した。
米国などで広がった派生型ウイルス「XBB.1.5」では、中国でも感染者が発生した。このウイルスについて、衛生当局の別の研究員は「新たな感染の流行を引き起こす可能性は比較的低い」とした。
衛生当局の専門家、呉尊友氏は1月21日、中国で全人口の約80%がすでに感染したとの分析を公表した。約11億人が感染した計算になる。中国政府は今年1月、感染を抑え込む「ゼロコロナ」政策を終了している。