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サムスン、米国に半導体工場新設 2兆円投資を発表

テキサス州テイラー、韓米で先端半導体量産

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【ソウル=細川幸太郎、ヒューストン=花房良祐】韓国サムスン電子は24日、米テキサス州に最先端の半導体工場を建設すると発表した。170億ドル(約1兆9500億円)を投じて2024年下半期の稼働を目指す。半導体受託生産の専用工場とし、先端品を韓米で量産して同業界でトップを走る台湾積体電路製造(TSMC)を追う。

サムスンは5月に米国で先端半導体の工場新設を表明しており、建設地の選定を進めてきた。米政府の補助金や自治体のインフラ整備などの条件を勘案してテキサス州テイラーに決定した。30キロほど離れたオースティンの既存工場から技術者を派遣できるなど地の利も生きると判断した。

22年上半期に着工する。サムスンは「新工場では先端工程が適用される」としており、半導体性能を左右する回路線幅で3ナノ(ナノは10億分の1)メートルの次世代品を生産するとみられる。サムスンが現在量産する最先端は5ナノ品。22年に韓国内工場で3ナノ品の生産を始める予定で、新工場でも同性能の半導体を量産する見通しだ。

サムスンにとって半導体回路を形成する「前工程工場」の新設は17年に稼働した韓国平沢(ピョンテク)工場以来で、6カ所目となる。新工場が稼働すれば、韓国3カ所、米国2カ所、中国1カ所の生産体制となる。

テキサス州のアボット知事はサムスンの発表を受けて記者会見を開き、「2000人以上の雇用を生み、テキサス州での外国資本による最大の投資だ」と歓迎した。

米国はクアルコムやザイリンクスなどファブレス(工場を持たない)半導体メーカーが多く、グーグルやアマゾン・ドット・コムなど新たに自前の半導体設計を始めたIT(情報技術)大手も有望顧客となる。米中ハイテク摩擦によって地政学リスクが一層意識されるなかで、サムスンは多数の顧客がいる米国で最先端工場の建設を進める。

サムスントップの李在鎔(イ・ジェヨン)副会長が米国出張し、政府関係者らと会談して半導体の米国生産に支給される補助金について協議した。米政府は半導体業界へ計520億ドル(約6兆円)の補助金を拠出する方針。サムスンは補助金支給条件などを確認した上で、新工場建設を決定したという。

受託生産でトップを走るTSMCも「半導体復権」を目指す米政府の要請を受けてアリゾナ州で半導体工場の建設を進めている。ただ競合となる米インテルが外国企業への補助金支出に反対姿勢を強めており、サムスンが予定通り補助金を受け取れるか不透明な面も残る。

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